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[京都三大学教養教育研究・推進機構]平成25年度第4回公開研究会

2013年9月30日

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京都三大学教養教育研究・推進機構(教育IRセンター)主催 第4回公開研究会「コンピテンシー型教養教育の問題と再構築の指針 ―高等教育の質保証をふまえて―」 のご案内

●日時 平成25年10月15日(火) 14:30~17:00

●場所 京都工芸繊維大学 60周年記念館2階 大セミナー室

●演題 「コンピテンシー型教養教育の問題と再構築の指針 ―高等教育の質保証をふまえて―」

●講師 杉原 真晃(すぎはら まさてる)先生 (山形大学 基盤教育院 准教授)

●講演概要
大学教育において、学生が学問領域の区別なく身に付けるべき汎用的な能力(ジェネリック・スキル)の育成が叫ばれるようになった。そのような汎用的な能力は、高等教育における学習成果として経済産業省が提唱する「社会人基礎力」や、文部科学省が提唱する「学士力」等にも多く含まれる概念となっている。高等教育の質保証が叫ばれる中、教養教育においても、「どのような能力を身に付けさせるのか」が議論の主なテーマとなり、教養教育において汎用的能力の育成を目標とした取組が増加している。それは、特にアカデミックライティング、情報リテラシー、キャリアデザイン等、初年次教育が育成の対象とするところにおいて顕著であるといえる。このような、身につけさせる能力、特に汎用的な
能力を重視し、個別的な社会適応を追求する教養教育(「コンピテンシー型教養教育」と呼ぶ)は、一方で教養教育をより良いものへと再編していく契機となることが期待される。しかしながら、物事には光と影が必ず存在する。コンピテンシー型教養教育をより充実したものとしていくためには、その問題点を知らなくてはならない。本講演では、その問題点を「脱文脈化・自己目的化」「適応主義化」「個人化・シミュレーション化」という観点から検討する。それをふまえて、ご参加いただいた方々とともに、教養教育をいかにして再構築していけば良いかについて、意見交換を進められれば幸いである。

●講師略歴
神戸大学卒業後、養護学校(特別支援学校)や幼稚園教員として4年ほど勤務。その後、京都大学大学院教育学研究科高等教育研究開発論講座に入学し、高等教育、教育方法学、教育工学等を学ぶ。山形大学では、教養教育の方法、FD論について研究している。
【専攻】教養教育論、学習共同体論、学習論
【著書・論文】
「<新しい能力>と教養 ―高等教育の質保証の中で―」松下佳代編『<新しい能力>は教育を変えるか ―学力・リテラシー・コンピテンシー―』ミネルヴァ書房、2010年
「現地体験型授業「フィールドワーク共生の森もがみ」のしくみ ―学習の質の向上と、地域と大学の持続可能な発展を求めて―」小田隆治・杉原真晃編『学生主体型授業の冒険』ナカニシヤ出版、2010年
「学生の力を「育てる」協働的FD ―山形大学の挑戦―」清水亮・橋本勝編『学生・職員と創る大学教育 ―FDの挑戦―』ナカニシヤ出版、2010年

●後援 大学コンソーシアム京都

●参加申込方法  下記の京都三大学教養教育研究・推進機構のメールアドレスに、お名前、ご所属、連絡先(メールアドレス、電話番号)をご記入の上お送りください。
E-Mail:kyouyou@kpu.ac.jp

●参加費 無料

●案内チラシ 
http://daigakukan-renkei.jp/file/a019/ir_forum20131015sugihara.pdf

●京都三大学教養教育研究・推進機構 事務局
 (京都工芸繊維大学・京都府立大学・京都府立医科大学)
〒603-8054 京都市北区上賀茂桜井町65番地 グラスヒル北山201号室
TEL:075-706-5136 FAX:075-701-8820
http://kyoto3univ.jp/
http://daigakukan-renkei.jp/a019/

 
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