(12) 公立大学のあり方検討会報告書 「分権時代の公立大学」

平成12年3月30日
公立大学協会

本文概要(白書概要)

第1篇 公立大学像の確立を求めて

地域の大学としての公立大学が、この大学改革の時代を生き残っていくためには、地域に根ざした存在としての独自性を積極的に自覚し展開して、国立大学とも私立大学とも異なる第三の途を創造的に選択していくことが必要になる。

平成11年度では66校、12年度には72校を数える公立大学は、設置者も学部構成も極めて多様であるが、地域に根ざした存在であるということは、あらゆる公立大学にとって本質的な条件である。公立大学において展開する教育研究それ自体が、地域とのつながりを最大の特徴としていくことが望まれる。また、大学の管理運営は自主・自立が基本であるが、同時に学内外の批判に開かれたものでなければならない。公立大学は、特有の事情として、情報公開、住民訴訟など、住民自治的な監視と参加の制度の下にあることも自覚し、意識改革を遂げることが必要である。

第2編 公立大学の財政と会計

公立大学も国立大学と同様、経費の大半が「公費」で賄われているが、公立大学財政に関する大きな特徴は、地方交付税交付金制度と地方自治法に基づく会計制度である。

公立大学の基準財政需要額の算定額は、単に財政上の算定基準にとどまらず、教員数その他の教育条件のガイドライン的な意味をももっており、現行制度の下では、学生の教育の機会均等を保障するという趣旨からも基準の引き上げに務められるべきである。

しかしながら、地方自治体の財政状況が厳しさを増す現在、地方分権に進展がみられるものの、むしろ地方自治は後退しているといわざるを得ない。自治体の財政状況を改善するためには、現行税制には限界があり、国税をも含めた我が国の税体系を組み立てなおしていく必要がある。そして、今後の少子・高齢社会において予測される社会的コスト増に対し理解を得るためには、納税者一人一人に対して「受益と負担」の対応関係を明確にしていかなければならない。公立大学の運営にあたっても、大学での諸活動によってもたらされる利益が地域住民にどのように帰属していくかを明確にし、公費負担分について納税者の理解を得るとともに、特定の個人への帰属が明確なものについては受益者負担の原則に立って負担を求めていくことが必要である。

第3篇 学長アンケートの紹介を通じて

公立大学の使命と「改革」課題、大学財政・財務会計制度の問題点などについて、全公立大学長を66名を対象として初めてアンケートを実施し、61名(92%)の回答を得た。


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