2001年10月16日(火) 15時~17時40分
公立大学協会事務局(西新橋)
委員長 森
委員 秋野・荻上・磯部・加藤・見藤・児玉・田中
本日の会議までに、加藤・磯部両委員により「公立大学の法人化に関する公立大学協会法人化問題特別委員会の見解(案)B案-②-2」(平成13年10月10日、以下、「10・10案」と略す)がまとめられ、事前に委員にメールで回覧された。森委員長から、「10・10案」および寄せられた意見をもとに本委員会の見解をまとめ、学長会議に報告したい、との提案がされた。
これを受けて内容の討論に入った。事前に委員長に寄せられた意見に、「国立大学法人」を美化しているととられかねない節があること、法人制度がどう機能するかの前提となる政策目標、グランドデザイン等の策定に公大協関係者も参画していく必要があるのではないかというものがあった。
前者については、表現の問題として誤解のないよう修正する。今後、公立大学の法人化に関する今後の検討の中で、「国立大学法人」については国公立大学に共通する側面と、公立大学独自の問題とを区分けする作業をおこない、適切でない点があれば除いていく。
後者については、文科省調査検討会議の「中間報告」の「Ⅶ 関連するその他の課題」の(1)~(5)について積極的にコミットする、とりわけ(5)については主体的にとりくむことをすでに言明している。今後とも、議論の場の設定をはじめ、公大協として主体的・積極的にかかわっていくことが確認された。
「10・10案」の共同執筆者の磯部委員からは、公立大学法人の制度については、総務省が他の制度と一緒に考えるよりは、大学を熟知している文科省がおこなう大学法人の方が、われわれとすれば、より安心感があり、これを全否定するのも現実的でないこと、国立大学法人と公立大学法人という共通性を強調する方が、公立大学や自治体の関係者が読む際に分かりやすくインパクトがあることが補足説明された。
これらをまとめて、国立大学との共通部分を生かして、公立大学の法人化に道筋をつけておき、細部については各自治体と公立大学が協議して決めていくことが現状で考えられる安全な道であり、公大協としては、そのタイミングを失しないように、文科省・総務省等に働きかけることが了承された。
関連して、文科省と総務省との連携が重要だが、それが本当に実現するのか疑問がある、公大協として両者連携を絶えず要請すべしという意見が出された。ここに来て、総務省内での動きが出てきたことを文科省も評価していることも報告された。田中委員からは、国立大学の場合、独立行政法人通則法のもとで制度設計が進められている点が問題であることから、公立大学の法人化に際しては、「地方独立行政法人」という表現は避けた方がよいとの意見が出された。加藤委員からは、公立大学が法人化した場合、「公立大学への交付金はナショナルミニマムではない」から不要であるという議論が出てくる可能性があることが指摘された。
これらの議論を受けて、「10・10案」について、本委員会では大筋については賛成なので、いくつかの記述に正確を期するような修正をし、これを本委員会の意見としてまとめることが確認された。
つづいて、森委員長から、公大協の意見、「「新しい『国立大学法人』像について(中間報告)」に対する見解(案)」について説明がされた。これは、調査検討会議「中間報告」において、「その他の関連する課題」として(1)~(5)が挙げられたことに関して、これは各委員から提出されたペーパーをもとに、①公立大学の法人化とのかかわり、②「国立大学法人」のあり方、の2つの側面から意見をまとめたものである。これらについて、森委員長は、公大協の態度表明として適切であるかどうかを審議したいが、特に、これまであまり議論がなかった人事制度と財務会計に関する記述について議論したい、と提案した。
調査検討会議「中間報告」に対する公大協の見解としては、公大協が公立大学の法人化に臨む姿勢を先に打ち出すべきだという意見と「国立大学法人」に関する見解を先に述べるのが自然だとの意見が出されたが、ここでは、後者のスタイルで文章をまとめていくことが了承された。
内容については、森委員長から、「中間報告」は公務員型・非公務員型に結論を出していないので、人事制度のところが書きにくいことが指摘された。あわせて、当初、国立大学の独法化について、「公務員型以外ありえない」といっていた文科省が、ここに来て急速に非公務員型に傾きつつあることも報告された。
このことについて、非公務員型だと人件費を運営費交付金として算定する根拠がなくなることが懸念されるという意見も出された。だが、この議論は、公務員制度とは別の話であり、独立行政法人の職員がより公務員に近いか、非公務員に近いかという次元の議論であることが、磯部委員から指摘された。公大協としては、調査検討会議の責任において、公務員型・非公務員型の中身を明示した上で、いずれを選択するのかを明確にするよう意見することが了承された。
このほか、森委員長から、学長選考については、その制度を社会に開くということのかかわりを考慮しつつも、自主的・自立的選考とすべきことが提案され、異議はなかった。
「中間報告」に、「現在、地方財政再建促進特別措置法により禁じられている地方公共団体からの寄附金等について……一定の要件のもとに可能とすべきである」という記述があることについては、地方自治を財政面から守り、国費を正当に使っていくことを求める「10・10案」の趣旨を明確にして、文面を修正し、理事会にはかることが了承された。
森委員長から、愛知県立大学事務局においてとりまとめられた「地域貢献アンケート」の集計結果についての報告がされた。一般的な項目にまとめられないところでかなり充実した内容がある。産学公連携、自治体政策研究についてもかなりすすんでいるという印象がある。国際交流も予想以上にバラエティに富んだ内容だった。
報告を受けて、児玉委員から、学長会議には、現段階での整理を見てもらうことにすればよく、地域貢献についてのその後の検討は、別の組織を設けておこなうことにしてはどうかとの提案があり、了承された。
次回の会議日程は、状況の変化や委員の都合を勘案し、後日設定することになった。
以上