2002年1月25日 (第6回理事会終了後)4時半~
公立大学協会事務局(西新橋)
委員長 森
委員 秋野・加藤・見藤・児玉・田中
特別委員 荻上・宮澤
議事は用意した議題の順序を入れ替え、議題(2)、議題(1)、議題(3)の順で、それぞれに関わる報告と討論をおこなった。
見藤委員から、配布資料(「看護系公立大学の特徴」)にもとづき、2001年12月22日に開催された看護学部会における議論の報告がおこなわれた。
看護系公立大学の特徴は、①単科大学あるいは医療・保健・福祉系大学の一学部としてのものが多い、②新設校が多い、③現在の社会の強い要請の下に設置されている、④カリキュラムの中での必須科目の占める割合が多い、ことである。
看護系公立大学には、新しい社会的要請を受けて最近設置された大学が多いため、すでに新しい組織運営の方法がとりいれられており、これを今以上に改善することは容易ではない。また、カリキュラム上の必修科目は90%を占め、教学の視点から効率化を図る自由度はほとんどない。さらに、看護職養成は地域性が強く、多くの設置者には県内で競争原理を働かせようという考え方は希薄である。これらの特徴は、看護系の公立大学の法人化問題を考える際に考慮される必要がある。
これを受けて、出席委員から実習病院の形態や大学院の設置状況などについて若干の質疑が出され、関連して、設置自治体や設置形態の枠を越えた連携が可能であるかどうかなどが議論された。
次に、加藤委員から、昨年末におこなわれた文部科学省・総務省との懇談をふまえながら、「新しい『国立大学法人』像について(中間報告)」に対する意見(平成13年12月18日 公立大学協会 法人化問題特別委員会)についての説明がおこなわれた。
公立大学の法人化を選択するか否かは設置者の判断に依拠することであり、従来通りの設置形態を選択する場合もあり得ることを法律上明記すべきこと、法人化後も公立大学の設置者は自治体であり、いわゆる「民営化」論との区別をはっきりすべきことなどが「意見」のポイントである。
これについて、出席委員からは、総務省との懇談における感触からも、これらの点がポイントであると考えられるとの意見や、公立大学を運営していくことについての自治体の姿勢、とりわけ法人化後も運営費交付金を安定的に出資する意思があるかどうかが問われているとの意見が出された。
つづいて、荻上委員から、「国立大学の独立行政法人化に関する調査検討会議」連絡調整委員会の議論についての報告がおこなわれた。
同日の連絡調整委員会では、「最終報告に向けての主な論点」と言われているもののうち、「運営組織の在り方」について、中間報告におけるC案の2つのバリエーションが示された。(案の1)は、学長の意思決定に先立ち、学外者を含む役員会の議決を経ることを、全大学に一律に義務づけるものである。一方、(案の2)は、各大学は、あらかじめ全ての大学に対して規定された「特定の重要事項」のうち、学長の意思決定に先立ち、学外者を含む役員会の議決を経なければならないものを定めることができる、というものである。
また、「中期目標の作成手続きのバリエーション案」として「A案」「B案」の2案が示された。「A案」は文部科学大臣が大学から提出された意見(原案)を基に、国立大学評価委員会の意見を聴いて定めるものであり、「B案」は、文部科学大臣が全大学共通の基本方針を定め、これに基づき各大学が中期目標を定め、大臣が国立大学評価委員会の意見を聴いて認可するというものである。大学関係委員の間では、2案のうち「A案」を支持する意見が強かった。
このほか、連絡調整委員会では、「国立大学法人」職員の身分について、「公務員型」「非公務員型」の場合の比較が、配布資料をもとになされた。
これらについて、出席委員の間では、「国立大学法人」についての最終報告の内容やそのとりまとめ時期の見通し、教員と事務職員との身分の兼ね合い、独立行政法人化された試験研究機関の職員身分の状況などが議論された。
これらの報告・議論を受け、森委員長から、本委員会の今後の課題についての3点にわたる提起がおこなわれた。第1点は、法律事項・条例事項についてさらなる整理をすすめ、財務会計などいくつかのポイントに絞って議論を深めていく必要があること、第2点は、具体的に進展している法人化・統合を含む状況についてのケーススタディの機会をもつこと、第3点は、公立大学が法人化せずに直営形態のままでいく場合に、どこまでが可能なことであるのか、言い換えれば、法人化しなければできないことについての確認をすすめていくことである。
議論の後、これらが本委員会の課題であることが確認された。なお、5月の総会までに本委員会のこれまでの活動についての報告書をまとめることも了承された。
最後に、次回委員会を2月27日(水)14時から開催することを決定した。
以上