10月25、26日の2日間にわたり、平成19年度学長会議が、愛知県立大学(1日目)及びホテル・ルブラ王山(2日目)を会場として行われた。
佐々木会長からの開会挨拶(本欄に掲載)に続き、開催校の設置者である愛知県公立大学法人の清水哲太理事長から、「公立大学は、ややもすると国立大学と私立大学の間で存在が薄れがちであるが、みなさんと一丸となって存在意義打を打ち出していきたい。」との挨拶を頂戴した
プログラムの最初に、「愛知の地域づくりと県立大学への期待」として、愛知県の稲垣隆司副知事より、愛知県の地域特性、今後の地域づくりと県立3大学との連携、県立大学への期待についてご講演いただいた。
続いて、大学振興課の加藤健公立大学専門官から「高等教育政策の新たな展開について」として、20年度概算要求及び新施策である戦略的大学連携支援事業の解説が行われた。
その後、加藤専門官の報告を受けて、各委員会の委員長から問題提起が行われ、大学間連携の話題を中心に、熱心な議論が行われた(写真:上)
会議終了後、名古屋市内のルブラ王山に会場を移し、愛知県立芸術大学の学生による弦楽四重奏(写真:右)が流れる和やかな雰囲気のもと、意見交換会が開催された。
2日目は、全体会議として、第5回理事会報告等の会務報告が行われた後、政策、教学、経営の3委員会が拡大委員会を開催し、各学長はそれぞれ希望の委員会に参加し、意見交換を行った。
政策委員会では、「戦略的大学連携支援事業」を中心テーマとして、議論が展開された。
教学委員会では、東京農工大学の小笠原正明教授による「連携型FDの課題と今後の展望」の講演、続いての「教育力向上取組み事例調査」の事例発表(①FD=茨城県立医療大学及び新潟県立看護大学、②SD=広島市立大学及び熊本県立大学、③教員・職員のパートナーシップ=和歌山県立医科大学)を受けて、意見交換が行われた。
経営委員会では、大阪市立大学による事例提供「外部資金獲得の一事例」をもとに、寄付募集や支援組織の構築といった課題が話し合われた。
学長会議終了後には、「公立大学トップセミナー」を開催し、独立行政法人日本スポーツ振興センターの上杉道世理事(前東京大学理事)を講師に迎え、「大学経営者としての学長のあり方―事務職員等の人事・組織・業務の改革の中心として―」として、東京大学の改革の実例を挙げながら、①大学のミッションを果たすためのスタッフの重要性、②大学の政策立案スタッフの育成、③改革を推進する学長のリーダシップ、等についてお話しいただいた。
はからずも会長の大任をお引き受けして5ヶ月になりました。正直に申しまして、大変多忙な5ヶ月間でありました。この間、3人の副会長、理事、相談役、そして中田事務局長代行をはじめとする事務局の奮闘に助けられながら、協会の業務に取り組んでまいりました。特に、理事会や委員会における議論の開示も含め、徹底して透明な協会運営と、全会員大学への情報の提供を心掛けてまいりました。しかし、不十分な面も多々あり、新たに直面する諸課題への対応に追われ、総会でお約束した懸案を一部先送りせざるを得ないこともありました。この点は、どうかお許し下さい。
この間、あらためて認識を強めた点が二つあります。
ひとつは、依然として大学、そして公立大学を取り巻く情勢は大きく動いている、という点です。文部科学省の平成20年度概算要求は、大学間連携の新たな地平を開こうとしています。あるいは、道州制をめぐる動きもまた、公立大学の行く末に大きく関わる問題であろうと思います。
いまひとつは、公立大学に対する社会的認知が依然として不十分だという点です。この間に、自民党の大学・大学院教育小委員会や文部科学省・経済産業省が共同で進める産学人材育成パートナーシップの会合等に、公立大学協会は、国立大学協会や私立大学団体と肩を並べて出席し、発言する機会を与えられました。しかし、このような機会にも、政界や産業界における公立大学の認知度の低さを感じざるを得ませんでした。
このような状況ですから、76の公立大学がひとつになり、協会の活動を様々な面で活性化していくことが、なお一層重要であろうと思います。
大規模複合大学から小規模な単科大学まで、あるいは設置者の規模やその財政事情など、実に多様な会員大学を擁するのが公立大学協会の特徴であります。私どもも、多様性を持ったすべての会員大学にしっかりと目配りをしながら、会則に基づく組織的な協会運営を心掛け、衆知を集めて協会と公立大学の発展に努力いたします。どうか、これまでの協会運営に対する忌憚のないご意見をいただきますとともに、今後とも皆様のご協力とご鞭撻をいただけますよう、あらためてお願いいたします。