公立大学協会ニューズレター(Vol. 4, No. 1) ..... 1/4

「逆風」のなかの「攻勢」矢田新会長挨拶

公立大学協会会長 矢田 俊文(北九州市立大学長)

矢田会長

公立大学協会が設立されて今年は60周年を迎えます。この節目の年に協会の会長に就任し、責務を全うすることは、光栄であるとともに責任の重さを感じます。佐々木雄太前会長(愛知県立大学長)が積年の課題であった会則と役員選任規定について、慎重な検討を経て決定し、それに基づいた全学長の投票で選ばれただけに、一層その感を深くします。

2009年度の公立大学協会総会で、今期の基本方針を「公立大学のプレゼンスの向上―逆風のなかの攻勢」と銘打ちました。公立大学は、1990年代に短期大学の4年制化、女子大学の総合大学化、看護大学の新設などのブームを経て、一気に増え、現在77校に達しています。国立大学や私立大学と並んで、いまや日本の高等教育の重要な一角を形成しています。にもかかわらず、国の高等教育政策やマスコミの報道、受験界などで、公立大学を軽視する傾向が続いています。この状況を改めること、つまり公立大学の「プレゼンス」(存在感)の向上を「基本方針」として掲げました。

さらに、①18歳人口の減少で受験生の伸びが期待できず、国公私立大学間の競争が激化していること、②昨年秋以来の世界不況によって卒業生の就職難が本格化しつつあること、③国および地方自治体の厳しい財政難で設置団体からの運営費交付金の高率の削減が行われていること、以上の3つの強い「逆風」が公立大学に吹き荒れています。

こうした「逆風」のなかで、「攻勢」をかけ、公立大学のプレゼンスの向上を図るには、それぞれの大学が、教育の質を向上し、研究水準を高め、多様な側面で地域貢献を果たすことによって、都道府県民や市民の支持を受ける「大学改革」を誠実に実行することです。

私立大学や国立大学と違って公立大学は、身近にいる設置者と話し合い、問題意識を共有しながら改革を進めることができるメリットがあります。また、公立大学間では競争よりも情報交換や共通政策によって強い協力関係を構築できる有利さもあります。そこで、本年度では、①国際水準の大学構築(第1委員会)、②教学改革、③地域連携の推進、④芸術分野の改革(第2委員会)、⑤医療・看護・福祉分野の改革、⑥公立大学附属病院の改革(第3委員会)、以上の諸分野の改革を相互に支援する体制を整え、「かゆいところに手の届く」活動を開始することにしました。もちろん、従来どおり、政府の高等教育政策や科学技術政策の検討と参画、法人制度の検討および設置団体との連携強化など国や自治体との対話の強化、マスコミなど社会への情報発信を通じた「プレゼンス」の向上も重要な柱として活動していきます。会員の皆さんの改革への邁進と協会活動への一層のご協力を御願いします。


平成21・22年度公立大学協会役員等名簿

役職名 所属・職名 氏 名
会  長 北九州市立大学長 矢田 俊文
副 会 長 秋田県立大学長 小林 俊一
  〃 大阪市立大学長 金児 曉嗣
  〃 山口県立大学長 江里 健輔





北海道・東北地区 青森県立保健大学長 リボウィッツよし子
関東・甲信越地区 横浜市立大学長 布施  勉
東海・北陸地区 愛知県立芸術大学長 磯見 輝夫
近畿地区 京都府立大学長 竹葉  剛
中国・四国地区 下関市立大学長 坂本 紘二
九州・沖縄地区 福岡県立大学長 名和田 新
指名理事 高崎経済大学長 吉田 俊幸
指名理事 名古屋市立大学長 西野 仁雄
監  事 札幌医科大学長 今井 浩三
  〃 大分県立看護科学大学長 草間 朋子
顧  問 愛知県立大学長 佐々木 雄太
相 談 役 元横浜市立大学長 加藤 祐三
  〃 前愛知県立大学長 森  正夫
<< 1|2|3|4 >>