公立大学協会ニューズレター(Vol. 4, No. 4) ..... 1/8

「逆風の中の攻勢」第2弾―評価制度と改革支援

公立大学協会 会長 矢田俊文(北九州市立大学長)

公立大学の行財政について
小川総務大臣政務官(左端)に要望

「逆風の中の攻勢」と銘打って出発した2009年度の公立大学協会活動も、18歳人口の減少、財政逼迫の継続、リーマンショックなど「逆風」に加えて、突如受験界を襲った新型インフルエンザ騒動、民主党政権の成立と「政治主導」という政策の不連続性も加わって、「逆風」のなかに強烈な「つむじ風」が吹いて、一層混沌の中の1年でした。

そのなかで、公立大学協会60周年記念式典と記念講演・シンポジウムを12月1日に盛況のうちに開催でき、また、内容の充実した60周年記念誌『地域とともにつくる公立大学』を発刊することができました。会員の皆様の多大な協力に深く感謝いたします。「公立大学のプレゼンスの向上」は相当の成果をあげることができました。

また、民主党政権の「既存政策の見直し」気運に乗じ、2010年度予算編成期に、幹事長室、文部科学大臣・副大臣、総務大臣政務官に公立大学の置かれた状況を説明し、6年連続減少してきた地方交付税の公立大学積算単価を9.3%引き上げることに成功しました。「つむじ風」の中の成果です。公立大学学長の皆様の各種政府委員としての活動、新聞・雑誌での意見表明なども確実に効果をあげています。さらに、公立大学協会のもとに置かれた各種委員会が担当した政策・教学・経営、各分野での改革支援活動は、地域貢献、医療・看護・福祉、芸術分野などで着実な成果をあげました。

2010年度は、これらの成果の上に立ち、新しい課題に取り組みます。

第1に、学校教育法に定められた認証評価が7年のサイクルを終え、2011年度から第2クールに入ります。認証評価の内容が、個々の大学改革のあり方に強い影響を与えることから、大学評価・学位授与機構や大学基準協会等の認証評価制度の変更に注目し、敏速に対応します。合わせて、ほとんどの公立大学が法人化し、その法人評価が設置者である個々の自治体によって実施され、その相互比較・平準化が不可欠となっています。これに関連して、各大学内でのPDCAサイクルの確立と各種学内情報の蓄積・公開の支援を進めていきます。

第2に、公立大学の法人化も6年の中期計画を終える大学が出始め、制度そのものの課題と見直しが迫られています。地域主権の時代の人材養成を担う公立大学の法人制度の改善を提起するとともに、引き続き地方交付税の大学分積算単価の引き上げを求めていきたいと考えています。

第3に、会員大学の改革支援を昨年度から引き続き推進します。国際水準の教育研究の構築、学生支援の強化、教養教育の再生、地域貢献の推進、職員組織のあり方等共通課題とともに、医療・看護・福祉、芸術等の分野の改革支援を強化していきます。

『地域とともにつくる公立大学―公立大学協会60周年記念誌』
5月25日に発刊されます

 会員校の皆様のご協力をもちまして、『地域とともにつくる公立大学―公立大学協会60周年記念誌』が、5月25日に発刊の運びとなりました。本号では、第17号(2009年12月1日発行)に引き続き、記念誌の第Ⅱ部に掲載の「公立大学の特色ある取組み・改革」から、右記6大学を紹介します。
公立大学の特色ある取組み・改革
公立はこだて未来大学
 教育と研究で地域をデザインする!(2)
金沢美術工芸大学
 地域とともに開かれた大学づくり(3)
静岡県立大学
 個を拓みがき、強い絆で知を発信(4)
神戸市看護大学
 住民との協働を基盤にした看護職の人材育成(5)
奈良県立医科大学
 地域医療を支え世界に羽ばたく(6)
広島市立大学
 国際、情報、芸術、平和の知の拠点(7)
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