公立はこだて未来大学は、知的・文化的・国際的な交流拠点として地域社会と連携し、学術・文化や産業の振興に寄与するべく、教育研究活動を通じた地域の活性化に取り組んでいる。公開講座はもとより、国際水産海洋都市を担うマリンIT、病院の情報化プロジェクト、函館の歴史的遺産のデジタルアーカイブなど、多様な形態で産・官・学・民を有機的に繋ぐ活動を行っている。以下、教育研究活動が地域活性化に直結した二つの例を紹介する。
「いか踊り」を踊るイカロボットの開発が始まったのは、2005年のことである。市民の有志から、函館の観光シンボルとなるロボットが作れないかという相談が、未来大学に持ち込まれた。地元最大の祭りである港祭りの呼びものは、「いか踊り」のパレード。これを踊るロボットを開発することが決まった。産官学連携の開発プロジェクトが函館高専や地元企業および自治体を巻き込んでスタートし、また市民有志は「ロボットフェス・イン・はこだて市民の会」を設立して資金集めや運営を進めた。2006年秋には高さ2メートル強、重さ200キロのイカロボットが完成、愛称は市民からの公募により「IKABO」と決まった。港祭りをはじめ函館のイベントやTV番組などに出演して観光シンボルの役割を果たす一方、函館市が企画した観光振興用のCG動画(アクセス数100万件を超える)の中にもコミカルな役回りで登場し、その人気から観光みやげグッズが発売されるまでになった。
「科学を文化に」を合言葉に企画された「はこだて国際科学祭」は、未来大学からの呼びかけに応じて地域の連携が形成された例だと言えよう。未来大学開校10年目および函館開港150周年とも連動して2009年8月に開催された国際科学祭は、9日間の会期中、71イベントに合計8,500人の参加をみた。
函館という地方都市における科学イベントで、これだけの動員ができることを示した点でも大きな成果と言えるが、開催準備の過程で科学教育活動を行う地域の人々の繋がりが形成されたことが特に意義深い。運営主体として、未来大や北大、函館高専などの教育研究機関、函館市などの行政機関が連携する「サイエンス・サポート函館」が組織され、イベントの準備・広報・実施にあたった。これを母体に、さらにNPO、ボランティアなどの団体や個人も参加・出展し、子どもから高齢者まで、素人から専門家までが集う場として、科学祭を成功させることができた。
函館は人口30万人規模の都市だが、大学と地域の関係にはちょうど良い大きさだ。巨大都市では地域との結びつきが希薄になる。小さな都市ほど結びつきは強くなるが、小さ過ぎては活動自体が少ない。活動テーマには事欠かない程度に大きく、かつ地域全体とかかわれる函館ぐらいの規模が理想的だ。学生たちは様々な活動で地域に入り込んで行き、その活力が地域を活性化させると同時に、学生たちに貴重な学びの場を与える。単なる「地域貢献」を超えた相互作用をデザインすることが重要だ。
| 学部 | システム情報科学部 | ||||
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| 研究科 | システム情報科学研究科 | ||||
| 本部所在地 | 〒041-8655 北海道函館市亀田中野町116-2 | ||||
| 交通 | JR函館駅からバス45分 | ||||
| TEL | 0138-34-6448 | FAX | 0138-34-6470 | ||
| 設立年 | 2000年 | ||||
| 設置者 | 公立大学法人公立はこだて未来大学(函館圏公立大学広域連合) | ||||
| 学生数 | 1,170名 | 教員数 | 68名 | 職員数 | 20名 |