公立大学協会ニューズレター(Vol. 4, No. 4) ..... 3/8

公立大学の特色ある取組み・改革 13

金沢美術工芸大学(学長:久世建二(工芸(陶磁)))

地域とともに開かれた大学づくり

学生プロジェクトでまちの活性化を

■地域に開かれた大学づくり

金沢美術工芸大学は、1946年に創設。爾来、美術工芸研究所の設置、大学院創設、博士後期課程の設置と、年をおってその教育研究組織を拡充し、教育研究の対象領域を美術・工芸・デザインに拡大、充実させてきた。これら芸術に向かう真摯な姿勢と豊かな教養と知見に裏打ちされた幅広い視野を備えた人材を、社会の広範な分野に送り続けてきた。

さらに、金沢の歴史と風土に培われ育まれて成長してきた伝統芸術の継承発展を担いつつ、さらに造形芸術諸分野での教育研究活動を通じて、広く地域に貢献していくため、美術工芸研究所に教育研究・産学連携・地域連携・国際交流の4センターを設置し、それぞれに独自色を出しながら活動範囲を拡げている。

■学生プロジェクトの推進

歴史都市金沢を教室・教材の宝庫として、本学で修得したことを実践する機会として、また、地域の人たちと交流ができる機会として様々な学生プロジェクトを実践している。

KACOA(カコア)

学生のアートマネジメント能力の開発を目的に本学がプロデュースするプロジェクトで、2007、2008年と金沢の中心市街地に期間限定のショップをオープンさせた。2008年は、メインテーマに「21世紀」を掲げ、サブテーマに「NewTradition、新・流儀」を配し、ロゴデザインなど広報からファサード・内装まで学生が担当し、加えて学生及び卒業生がアート志向の強いオブジェから生活の中で使える工芸品まで幅広く作品を提供し、販売した。さらに、創業170年の和菓子の老舗店舗と共同開発したオリジナル落雁の販売など好評を得た。

ARTISTONE(アーティストーン)

本学と地元石引商店街とのアートによる地域活性化プロジェクトで、2007年から学生有志により、商店街の空店舗でのギャラリーの運営、学生のデザインしたTシャツを展示する「洗濯ロードプロジェクト」などのイベント、有識者や学内外の人々による石引サミットの開催、また商店街をより親しみやすいものとするために、原案・名称を公募し、商店街のマスコットキャラクターの「びっきぃ」を制作するなど、学生が主体となり様々な企画を実施している。

KAP(カップ、オフィスアート)

金沢の都心軸を舞台として産学官連携のもとでアートの発信により魅力的な歩行空間やまちなかの憩いの場を創出するプロジェクトで、沿線の企業のショーウインドーは、アート性が高く、独創的で提案性のある金沢らしい作品に彩られている。これら継続的な活動が認められ2006年にグッドデザイン賞を受賞するなど、確実に教育成果を挙げている。

花バスでまちなかににぎわいを再現

■アートギャラリーの開設

本学の研究教育の資産を活用しながら、創造性を育み、地域との新しいコミュニケーションの場を求め、美術や工芸、デザインの世界を広く市民に向けて発信していくことを目的として、2009年、中心市街地の商業ビルの一角にギャラリーを開設した。質の高い展覧会などを開催していく予定で、これらの活動を通じ、今後も地域に開かれた大学づくりを目指していく。

大学DATA

学部 美術工芸学部
研究科 美術工芸研究科
本部所在地 〒920-8656 石川県金沢市小立野5-11-1
交通 JR金沢駅よりバス・小立野バス停下車徒歩10分
TEL 076-262-3531 FAX 076-262-6594
設立年 1955年
設置者 金沢市(2010年度から公立大学法人金沢美術工芸大学(金沢市))
学生数 706名 教員数 54名 職員数 13名
<< 1|2|3|4|5|6|7|8 >>