公立大学協会ニューズレター(Vol. 4, No. 4) ..... 7/8

公立大学の特色ある取組み・改革 17

広島市立大学(学長:浅田尚紀(情報工学))

国際、情報、芸術、平和の知の拠点

世界を目指し未来を拓く大学

■国際平和文化都市の公立大学

本学は、「科学と芸術を軸に世界平和と地域に貢献する国際的な大学」を建学の基本理念とし、平成6年度に国際学部、情報科学部、芸術学部の3学部で開学し、平成10年度に広島平和研究所と大学院博士前期課程を、平成12年度に博士後期課程を開設しました。

以来、世界と地域が求める新しい時代の要請に応えるため、国際、情報、芸術、平和をキーワードに、特色ある教育研究活動を通じ、学術の振興と感性豊かな創造力、実践力、高い倫理観を備えた人材を育成し、教育研究の成果を地域に還元するとともに、広く世界に発信しています。

■広島の地で平和を学術的に学ぶ

本学では、平和について学術的に学ぶ機会を国内外の学生に提供することを目的とした特色ある講座として、夏期集中講座「HIROSHIMA and PEACE」を開講しています。

平成15年度から毎年実施しているこの講座では、核問題、異文化コミュニケーション、メディア、環境、紛争解決など幅広い視点から平和について専門的に学び、討論します。授業は、国際学部と広島平和研究所の教員が担当し、すべて英語で行われます。受講生は、平和記念資料館の見学や被爆者との対話、平和記念式典への参列などの行事にも参加します。平成21年度は、海外16カ国の大学からの学生32人を含め、59人の受講者がありました。さらに平成21年度からは、大学院生対象の「Advanced HIROSHIMA and PEACE」を併設し、10人の外国人大学院生を受け入れました。

この講座の受講がきっかけとなり、平和活動や平和学の道に進むことを選択した外国人受講生も少なくありません。平成16年に受講したドイツの医学部学生は、平和活動を学ぶためコスタリカの国連大学の大学院に進学しました。同じ年に受講したニュージーランドの学生は、国連大学で平和学を学んでいます。今後もこうした講座を通じて、次世代への被爆体験の継承など世界恒久平和の実現に貢献する人材を育成する教育を推進していきます。

また、平成21年度から財団法人広島平和文化センターと連携し、被爆体験の継承や平和の実践活動を行っている専門家から学ぶ「広島からの平和学:実践の方法」を全学共通教育科目として開講しています。

HIROSHIMA and PEACE受講者(平和記念公園原爆の子の像前)

■広島型公立大学法人を目指して

広島市立大学は、平成22年4月に公立大学法人に移行し、新たな運営体制の下、広島市の「知の拠点」としての機能を高めると共に、行政と市民、および行政と企業の協働を促進する「知の触媒」として広島市の都市機能の強化に貢献します。さらに、「平和学」の構築等を通じて広島の高等教育研究機関としての特色を明確に示し、国際平和文化都市に相応しい大学として先端的な学術研究を推進していきます。また、地域社会の要請に応え文化の向上と社会の発展に寄与する「地域と共生し、市民の誇りとなる大学」を目指していきます。

大学DATA

学部 国際学部、情報科学部、芸術学部
研究科 国際学研究科、情報科学研究科、芸術学研究科
本部所在地 〒731-3194 広島市安佐南区大塚東3-4-1
交通 広島バスセンターからバス13分
TEL 082-830-1500 FAX 082-830-1656
設立年 1994年
設置者 広島市(2010年度から公立大学法人広島市立大学(広島市))
学生数 2,064名 教員数 200名 職員数 44名
<< 1|2|3|4|5|6|7|8 >>