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一般社団法人公立大学協会
会長 浅井 清文 (名古屋市立大学長) |
1948年に始まった(新制)公立大学の設置は、平成期以降の増加により、2024年には101校を数えるに至りました。これら公立大学を結びつける役割を担う公立大学協会は、1949年に33の会員校によって創立されました。以降、すべての公立大学に加入いただいており、その定款には「公立大学の振興と我が国の高等教育、学術研究の水準の向上及び均衡ある発展に寄与することを目的とする」と記載されています。
公立大学では、特徴ある小規模校から学生総数が約1万6千人の総合大学まで多様な規模の大学があり、全体で16万人を超える学生が学んでいます。地方自治体により設置されているという特性から、地域と連携した様々な活動を通じて地域社会に貢献し、「我が町の大学」として発展するとともに、地元に優秀な人材を輩出するだけでなく、国際交流や国際的な研究を通じて世界で活躍する学生も育成しています。
2025年2月には、中央教育審議会において、少子化が進む中、日本の高等教育全体の方向性を示す「我が国の「知の総和」向上の未来像~高等教育システムの再構築~(答申)」が取りまとめられました。また、2023年12月には、総務省及び地方公共団体金融機構による「活力ある公立大学のあり方に関する研究会」報告書が公表され、公立大学が直面する課題とその課題解決に向けた提言が示されています。これらの動向を踏まえ、公立大学として果たすべき役割を改めて問い直し、社会からの期待に答えるべく実践していくことが求められています。
本協会は、公立大学各校が質の高い教育・研究活動を展開し、地域社会への貢献を円滑に進められるよう、共通の課題に協働して取り組み、その解決に向けて尽力してまいります。そして、各校の発展を通じて、優秀な人材の輩出、優れた研究の社会還元、地域社会ひいては我が国全体の発展に寄与できるよう、会員校とともに努力を重ねてまいります。
今後とも公立大学へのご理解と、さらなるご支援、ご協力を賜りますようお願い申し上げます。
令和7年5月